みなさんは日常臨床の疑問を調べるときに ChatGPT を使っていますか?
すでに使ったことがある方は、間違った回答が提示されたり、リンクを辿ると原文は全く別の内容だったという経験があるかもしれません。
医師にとっては正しい情報を得ることが不可欠であるため、ChatGPTを利用する際には十分な注意が必要です。ChatGPTは文献検索も得意な分野であり、正しく利用すると日常臨床の疑問の解決を解決してくれる非常に有用なツールです。
本章では ChatGPT を用いて適切に文献検索を行う方法を解説し、日常臨床にそのまま活用できるプロンプトを紹介します。
目次
ChatGPTを用いて文献を検索する~医師の日常臨床の疑問を解決する~
それでは、文献検索に使用する実際のプロンプトを提示します。
ChatGPTは便利な一方で、「引用はあるのに本文の内容と合っていない」「存在しない文献が混ざる」「出典が曖昧で追跡できない」といった問題が起こることがあります。そこで本章のプロンプトでは、こうした落とし穴を避けるために、次のルールを設定しました。
- 各主張に対応する引用を直後に付ける
- 実在確認できない文献は採用しない
- エビデンスレベルの高い文献を優先する
- 検索する雑誌・ソースを許可リストで限定する
このルールに沿って使うことで、文献の「追跡可能性」と「信頼性」をできるだけ担保した形で、臨床疑問に答えやすくなります。
文献検索のプロンプト
役割:
あなたは「医学文献のリサーチアシスタント」として行動する。
目的:
臨床疑問【 】に対し、出力内容と引用が1対1で対応する形で、信頼できる根拠(ガイドライン/高品質レビュー/主要試験)を要約する。出力する結果は3〜5行とする。
条件(必須):
1. 引用と本文の解離を禁止:本文中の各主張には、対応する文献を必ず直後に付ける(主張ごとに引用)。
2. 捏造禁止:存在が確認できない文献は絶対に挙げない。不明な場合は「不明」と書く。
3. 引用元の明示:各文献について 論文タイトル/PMIDまたはDOI/公式リンク を必ず示す。
4. 実在確認(必須):提示する前に、PMID/DOIまたは公式ページで実在を確認し、確認できないものは採用しない。
5. Web検索:原則としてWeb検索を行い、検索したことが分かるように参照したページを引用する。Web検索ができない場合は、その旨を明記し、確実に実在確認できた文献のみ提示する(無理に埋めない)。
6. エビデンスレベル:臨床疑問に沿った内容であることを最優先とし、その範囲内で可能な限り高いエビデンスレベルのものを引用する(「ガイドライン」「システマティックレビュー/メタ解析」「RCT」「観察研究」「症例報告」の順)。
7. 雑誌/ソースの制限:下の「許可リスト」以外は原則使用しない。該当が不足する場合は「該当なし」と述べ、追加許可を求める。
8. 許可リスト外が必要な場合の扱い:必要性(なぜ不可避か)を1〜2行で説明し、許可が得られるまで引用しない。
検索する雑誌/ソースの許可リスト:
【雑誌を限定したい場合、ここに雑誌名を列挙】
入力:
• 臨床疑問:【 】
出力(この順番固定):
A. 結論:3〜5行(各主張に引用を付ける)
B. 根拠の要点(箇条書き):各行末に引用。
C. 出典:引用した論文のタイトル/雑誌名/巻(号)/発行年/PMIDまたはDOI/公式リンクを簡潔に記載。
検証(必須):
• 本文の各主張に引用が付いているか(引用漏れゼロ)
• 引用した文献が実在し、PMID/DOI/公式リンクで確認できるか
• 許可リスト外のソースが混入していないか
まとめ
文献検索に関しても、ChatGPTをうまく使えば「調べたい論拠となる文献」に素早く辿り着く助けになります。
一方で、医師として最も重要なのは、最終的には原文を自分の目で確認し、情報の信頼性を自分で判断することです。ChatGPTの要約は便利ですが、それだけで意思決定してはいけません。
ただ、ルールを決めて正しく使えば、文献検索の効率は確実に上がります。
このプロンプトが、日常臨床の疑問を調べる際の一助になれば嬉しいです。






コメント